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3月11日 十周年

【投稿日:2021年03月24日|カテゴリ:活動報告

3月10日(水)~11日(木)
震災より10年。私たち はこの10年間を振り返るために、御縁のある場所を巡ってまいりました。

【福島県双葉郡富岡町夜の森】
 
2019年4月から、2年ぶりの来訪です。
帰還困難地域は、2年前より縮小され、新しい家もいくつか見受けられました。
しかしよく見れば見るほど、生活感のようなものは感じることはできません。
各地に警備員が立ち、許可証のない車の通行を禁じています。
いまだ解体の手が入っていない商業施設や廃屋が、各所にひっそりとたたずんでいました。

ガソリンスタンドの他にも、鉄道施設の復旧がすすめられ、駅周辺の整備が進められていました。
交通インフラは、順調に復興しています。
しかし、生活に直結した食料品店・食事処は一切見られず、生活インフラの復興は遠い未来のように見えます。

【請戸小学校跡地】

震災遺構に指定され、復旧がすすめれている「請戸小学校跡地」。
その地域には各所に重機が立ち並び、交通インフラの復旧に尽力しています。
大規模な植樹もされ、苗木周辺には防風壁が建てられていました。
また漁港も整備され、いくつもの漁船、魚介類加工場が見られました。
ここが、本当の意味で復旧するのは、いつの日になるのでしょうか。

【南三陸町震災復興祈念公園】

2020年1月より、1年ぶりです。工事は進み、祈念公園としての姿がどんどんできていました。
中央に、防災庁舎の遺構がそびえたち、その奥に、被災した街並みすべてを見渡すことができる丘陵が作られました。
震災十年を御縁として、多くの人々が、この公園を歩いていました。
もしコロナの流行がなかったら、数え切れない人々が歩いていたことでしょう

【大川小学校跡】

 学校そのものは、あの当時の惨状のままでしたが、周辺は現在も大規模な工事が続き、10年前とは見違えるようでした。
ここが、どのように変わっていくのでしょうか。

【雄勝中央復興住宅・雄勝病院跡】

雄勝中央復興住宅に作られた「雄勝観光物産交流館」。
私たちはここで、10年間お付き合いを続けた、水浜の皆様と合流しました。
心地よい潮風が吹きぬける館内で、この10年を振り返り、語り合いました。

その後、「雄勝病院跡」に作られた記念碑に集合。
2時46分のサイレンとともに、黙祷を捧げました。

2011年3月11日。すべてを変えたあの時。
それから10年が経ちました。

様々なものが変わり、それでも全く変わらないものもあります。

コロナの流行で、不要・不急の外出・行動が自粛される中、大勢の人々がこの地につどい、祈りを捧げました。

それはひとえに、自分にとって必要であり、決しておろそかにしてはいけないことが、そこにあったからでしょう。

10年目を迎えた私たちに、あらためてそのことをが問われている。そのような気がします。